鋭鋒額井岳に登る(813m)  2006年10月26日

♣ 歴史ハイキング“大和富士(額井岳)” ♣(remake 2019)

大和富士の異名をもつ額井(ぬかい)岳。近鉄電車で下を通るたんびに一度登ってみたいと思い続けてきたが、今日ようやく願いが叶った。これで今年三つの“富士”登山を果たした。(5/25有馬富士・5/29近江富士

一昨年11月鳥見山登山の途中遠望した額井岳の雄姿。1ヵ月遅いと山の色がこうもちがうものか。

赤瀬地区から望む額井岳。近づくと前山に若干埋もれるのはせんないこと。

十八(いそは)神社下でタクシーを降りる。青空にススキの穂。心地よい風が頬を撫でる。

鳥居まであがって準備体操と軽いレクチャーののちスタート。クリックで扁額拡大

“御中道巡り”のような林道へ出、70m左へ行って折り返しいよいよ登山道。足許は歩き易かったが如何せん遊びのない厳しい登り。

半時間余りでピークから南西方へ伸びる尾根に辿りつく。ここは都祁村への乗越、つまり峠だ。一休み。

更にひと登りで12時3分額井岳頂上到達。標高816mの標示のそばで写真におさまるが、地形図では812.6mだという。

南方左はるかに大台と大峰の山々。
クリックで大峰拡大(左山上ヶ岳、右稲村岳と大日岳の尖峰)

南方左に高見山。
クリックで山容拡大

西方遥かダイヤモンドトレイル連山。最手前の稜線は左へ鳥見山(735m)、右へ香酔山(795m)[もしくは貝ヶ平山(822m)]。
クリックで二上山拡大

展望台で珍しく座り込んでのレクチャー。頭上を無数の赤とんぼが舞う。
コレコレ、お尻を向けているのは誰じゃ。

ピーク三角点で記念撮影

午憩後戒場峠向けて下山スタート。しゃれにならんという声も聞かれたほどの急斜面を下ってゆく。

東への尾根上730mのコブを越えたところで目の前に戒場山(738m)。遥か右下には室生ダム湖が見えた。

杉檜の植林の中に潅木の黄葉が逆光をあざやかに見せている。

戒場峠。山道だがこれもれっきとした榛原=都祁の交通路(だった?)。

東海自然歩道へ出、戒場集落向けて東進。懐かしい山村風景がひろがる。

戒場山戒長寺鐘楼門。十二神将を鋳出した銅鐘は国の指定重要文化財。本堂の諸仏も平安後期に遡るという。趣のあるお寺でなんだかほっとする。

案ずるより産むが易しとはよくいったもの。150余りの石段を苦にせず全員参詣できたとは慶賀の至り。

鐘楼門右脇のお葉付きイチョウの実。乃公が見つけた。葉に種子(つまりギンナン)がついている珍しいもの。県指定文化財。目通り4mという巨樹。

境内に鎮座する戒場神社。祠はささやかだが、そのそばに聳えるこのホオノキは目通り6.2mという巨樹。これも県指定文化財。

門前から額井岳(右)を仰ぐ。この角度ではフラットピークに見える。地形図で見ると納得なのだが、山容が東北−南西の向きに細長いからだ。

自然歩道を戻り歩くこと2kmばかりに伝・柿本人麻呂墓はある。万葉集で有名なこの歌人がまた謎の多い人であることは、梅原猛の「水底の歌」を引くまでもないことだ。その伝承墓がここにある不思議さ。

赤人墓から谷を下ると桐頭(きりがしら)集落。棚田を経て電車の通る谷筋へ下りてゆく。遊びのない下り道。ちなみに天満台3丁目バス停は標高約330m。

道端の花々。
クリックで花のページ

今日は万歩計14,036歩。